2008年 04月 23日
Bronx Zoo (鏡の間を求めて)
ここに行ってみたかったのは別の理由もあります。弊社の経典w、山崎豊子著「沈まぬ太陽」会長室編では、NYCが2度ほど舞台になるのですが、主人公の恩地元が、子会社の不正追及のためのNYC出張の最後に、このブロンクス動物園を訪れています。そして、類人猿舎(エイプスハウス)の中にある有名な「鏡の間」というところで、The Most Dangerous Animal in the World(世界で最も危険な動物)という文字とともに、鏡に映った自分の姿に接し、権謀術数に満ちた人間世界が浮かんでくる、というわけです。これはぜひ見てみたい。
分かりやすいイメージで言えば、セントラルパークにそのまま動物を放しているという感じがぴったりです。「沈まぬ太陽」によれば、120ヘクタールという都市型動物園ではトップクラスの広さだそうですが、確かに1周するだけで相当疲れます。
「沈まぬ太陽」によれば、最寄りの地下鉄から動物園までの道は荒廃しきって、黒人の少年につけられたりするそうですが、あれから30年、そんな雰囲気は全くなし。園内は平日だというのにものすんごい勢いの家族連れ。みんな、仕事してるのかな?特に、ユダヤ教の方々はどうやら大イベントの休日中だということで、あの黒尽くめの格好をした人が場内を埋め尽くしています。ユダヤ教も信心の度合いがさまざまのようですが、こんな人達もいます。で、こういう人達に限って子供のお行儀が悪かったりする。
一番人気がありそうだったのが、小さいんですが、「猿館」(Monkey House)。文字通り猿だらけですが、檻の中より、外のほうが猿みたいな子供で騒々しいのが出色。本当にひっぱたいてやろうかと思ってしまうようなお行儀の子も散見。動物園の飼育員さんって大変なんだなぁと思いました。ここには、この写真のようなちょっとグロい感じの猿さんもいらっしゃいます。
で、同誌によれば、ゴリラ舎とオラウータン舎の間の檻に、例の「鏡の間」があるそうなんですが、でも、オラウータンいないし。ゴリラ舎と言っても、どれを指すのか分からないくらい、ゴリラだらけだし。結局、一番見たかった「鏡の間」が見つけられませんでした。どこかにあるのかなー?もう撤去されてしまってるのかなー?ご存知の方、ご一報いただければ幸いです。
他にもいろんな動物がいますが、キリがないので割愛。要するに、NYCからちょっとの距離にしては頑張ってますけど、日本の富士・群馬サファリパークあたりのほうがよっぽど近くで見られるし、行ったことないけど、旭山動物園もがんばってるわけです。まー、過度の期待を持たずに、一日ピクニック気分で動物と戯れたい方に向いている場所だと言えそうです。
by sashida-t2iv
| 2008-04-23 15:45